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後悔しない家づくりのために~知っておきたい「工法」のこと~
木造、PC造、ツーバイフォーなどなど……。「注文住宅の工法ということはわかるけれど、どれが良いのか?何が違うのか?」詳しくはわからないという方も多いのではないでしょうか。工法は家づくりの基本とも言える大事なポイントです。大分県で家を建てようとお考えの方はぜひ、各工法の特徴を知った上で、理想のマイホームにピッタリなものをお選びください。
こちらでは注文住宅のさまざまな工法について、【注文住宅ナビ】がわかりやすく解説します。
家づくりの工法
外からでは判断できない!
モデルハウスを見学したり、街を歩いていろいろなお宅を眺めたり。それで「この家は、この工法だな!」とわかると良いのですが、話はそう簡単ではありません。住まいづくりにおける「工法」とは、家の骨組み(躯体)をどのように作るかという方法を指します。骨組みは外壁などに隠れてしまうため、家が完成すると外観からは工法がわかりにくくなるのです。
しかし、家の骨組みというとても大切な要素であり、工法ごとに使用する材料も、家を支える仕組みも違います。完成後に外から見てもわからない工法ですが、「どのような家になるか」を左右する大きな選択と言えるでしょう。
一般的な主な工法
※表は左右にスクロールして確認することができます。
木造軸組工法 | 柱(縦軸)、梁など(横軸)、筋交い(斜め軸)を組み合わせて躯体を支える、日本の伝統的な工法です。 | |
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2×4(ツーバイフォー)工法 | 床、壁、天井の六面体で躯体を支える工法。元々は北米から輸入された工法ですが、近年は日本でもよく使用されています。 | |
プレハブ (工場でつくったパーツを、現場で組み立てる工法) |
鉄骨系 | 軽量鉄骨で骨組みをつくり、柱・梁・ブレーズで躯体を構成します。 |
木質系 | 木質パネルで床や壁をつくり、面の力で躯体を構成します。 | |
コンクリート系 | コンクリートのパネルで躯体を構成します。 | |
ユニット系 | ボックス型のフレームユニットをつくり、現場で組み立てます。 | |
RC造(鉄筋コンクリート) | 網目状に組んだ鉄筋を板材で囲み、そこへコンクリートを流し込んで柱・梁・床を構成します。 | |
鉄骨造 | 構造自体は木造軸組工法と同様ですが、木の代わりに鉄骨を使用。強度が高く、大きな空間をつくりたいときなどによく使われます。 | |
その他 | 丸太を組み上げてつくるログハウスなど |
それぞれを比較
※表は左右にスクロールして確認することができます。
工法 | 耐久性 | 耐火性 | 耐震性 | 遮音・ 防音性 |
敷地対応力 | 設計の自由度 | 増改築のしやすさ | 工期目安 |
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木造軸組 | 〇 | △ | △ | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 4~5ヶ月 |
2×4 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | △ | △ | 2~4ヶ月 |
鉄骨系プレハブ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | △ | △ | 2~4ヶ月 |
木質系プレハブ | 〇 | 〇 | 〇 | △ | △ | △ | △ | 2~4ヶ月 |
ユニット系プレハブ | △ | 〇 | 〇 | △ | △ | △ | △ | 1.5~2ヶ月 |
RC造 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 5 ~6ヶ月 |
鉄骨造 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 4~5ヶ月 |
※工期は目安であり、建物の規模等により変動します。
工法を選ぶためのチェックポイント
「こんな設計・デザインの注文住宅にしたい」という希望、また土地の特徴などによって適した工法が変わってきます。上記の各工法の比較表も参考にしながら、以下のポイントをチェックしてみましょう。
敷地の形状・条件に合うか? | 特に変形地や狭小地では、大きな機材を使う工法が不向きな場合も。また防火地域などでは工法が限定されることもあるため、敷地の条件も要チェックです。 |
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地盤に適している? | 軟弱地盤の場合、建物の重量によっては基礎にかかるコストが多くなる可能性があります。 |
希望する建物設計が可能か? | 工法によっては窓やドアの位置やサイズ、間取りなどが制限を受けることもあります。 |
安心して住めるか? | 耐震性、耐久性、耐火性の高さは、安心して住めるかどうか、また家が長持ちするかどうかを見極める大事なポイントです。 |
健康面・省エネ性は? | 気密性や断熱性、遮音性が高い住まいは住み心地も快適で、冷暖房のためのコスト・エネルギーも節約できます。 |
品質の安定性は? | 手作業が多い工法では、職人の技量が仕上がりを左右することもあります。 |
工期がスケジュールに合うか? | 工期が長い工法は、コストもアップしがちです。また引っ越したい時期など、自身のスケジュールも含めて検討しましょう。 |
予算内で施工可能か? | 資金計画と併せて、予算内に納まる工法を選ぶことも大事。 |
将来の変化に対応可能か? | 将来的に家族構成やライフスタイルが変わったとき、柔軟に増改築できるかどうかも検討しておきましょう。 |
まとめ
出来上がった家を見ても、「これは〇〇工法だな!」とわかる方は少ないでしょう。また室内にいるときも、躯体の工法を意識することはほとんどないかもしれません。しかし、安心して快適に暮らせる住まいを支えているのは、さまざまな工法によって構成された骨組みです。工法を選ぶ際には、安全性、快適さ、将来のことなど、あらゆる面から自分たち家族に合ったものを見極められるよう、慎重に検討することをおすすめします。
工務店やハウスメーカーなどの施工会社に相談してみると、建築途中で撮影した骨組みの写真など、工法についての資料を見せてもらえる場合もあります。工法についてわからないことがあれば、プロに遠慮なく質問して、疑問を解消してから選ぶようにしましょう。